ひとめぼれ、はつこい、うんめい
『エンキョリレンアイ』
小手鞠るい
今日は感想文の日でーす!
エンキョリレンアイ……。
インスピレーションで、パッと手に取って、
パラパラめくったときに見えた言葉が、どれもやわらかいものだったので
購入。3時間くらいで読んだ。
彼氏いない歴二十年弱、恋すらまともにしたことのない主人公・花音。
絵本作家を夢見つつ、本屋の洋書売場で働く花音の元に、
絵本をさがしているというひとりの男性がやってきて―――
これね、出会ったばかりで相手に恋をしちゃうから、一見“ただのひとめぼれ”の世界。
でも、本当は“一世一代の、運命の恋”気持ちいいくらい、これに尽きる作品。
私が思うに、主人公たちの恋は
何万年も前から、あなたに出会う運命だった。
ふたりの間の障害もすべて、取っ払えるくらいの絆。
何度すれ違っても、絶対にまたあなたに会える。
こんな感じかな。
くーっ。
なんで、絶対って言えそうなものほど、危うくてせつないのか。
前半の幸せモード全開のあたりはもう、
ふわーんふわーんって雲を通り越すみたいに自由に読めたけど、
いざこざが起こり始めたあたりから、
きーってなりながら必死にかじりついて読んだ。
本に、こんなに心をコントロールされたの久しぶりかもしれない。
やわらかい、きれい、はじめて、
の中に
どうして、うそつき、やきもち
が模様みたいにちりばめられていて、
これぞ恋!なお話でしたよ。皆さん、興味があったら、ぜひ。ぜひぜひ。
ぜひぜひぜひ。